【概要】
IBM i (AS400)には標準でパフォーマンスデータの収集機能が実装されています。
パフォーマンスデータは*MGTCOLオブジェクトに収集されています。
PVSのサイジングにあたり、以下の2点をご提供ください。
1)*MTGCOL オブジェクト
※SAVFに保管してご提供ください
2)現行システム情報:システム値、システム状況、ソフトウェア一覧
※コマンド実行で出力したスプールファイルをご提供ください
それぞれの取得ガイドを以下に記載しております。
1)*MTGCOL オブジェクト 取得方法
STEP1:パフォーマンスデータの収集設定を確認
5250telnetで CFGPFRCOL コマンドを入力し、F4プロンプトを開く
設定値を確認ください。以下の値はOSデフォルトです。
- 省略時の間隔:15.00(30もしくは60の場合は15.00に変更ください)
- 収集ライブラリー:QPFRDATA(異なる場合はライブラリー名をメモください。変更は不要)
- 省略時収集プロファイル:*STANDARDP(異なる場合は*STANDARDPに変更ください)
- サイクル・タイム:000000(異なる場合は000000に変更ください)
- サイクル間隔:24(異なる場合は24に変更ください)
※その他の設定値については任意の値で大丈夫です。
1-5の設定のいずれも変更しなかった場合は、STEP3(*MGTCOLのSAVF保管)に進んでください。
いずれかの設定を変更した場合は、STEP2に進んでください。
CFGPFRCOLの画面例
5250telnetではなく、WebブラウザーベースのNavigator for iでSTEP1の設定することも可能です。
詳細は以下リンク先をご参照ください。(V7.2以上)
【参考リンク】icafe記事
【できるIBM i 7.4解剖】第4回 「IBM i 7.4 サイジングTipsと最新のパフォーマンス分析ツールご紹介」
「IBM i (AS400)パフォーマンス分析の実行手順 Performance Data Investigator」の部分をご参照ください。
STEP2:パフォーマンスデータを収集
STEP1で設定を変更した場合、以下の2つのコマンドを実行し、パフォーマンスデータの収集を開始(再始動)してください。
コマンド1つ目: ENDPFRCOL パフォーマンスデータ収集の停止
1分ほど待つ
コマンド2つ目: STRPFRCOL パフォーマンスデータ収集の開始
STEP3:パフォーマンスデータをSAVF保管
STEP2でパフォーマンスデータを新たに収集した場合、分析対象の日(収集した日)の翌日にSAVF保管を実施してください。
以下のコマンドを入力し、*MGTCOLオブジェクトをご確認ください。
WRKOBJ OBJ(QPFRDATA/*ALL) OBJTYPE(*MGTCOL)
※ライブラリー名はSTEP1で確認したライブラリーです。デフォルトはQPFRDATAです。
オプションの8番で*MGTCOLのオブジェクト記述を表示し、作成日が分析対象の日付であることを確認してください。
直近の日付の*MGTCOLが存在しない場合、パフォーマンスデータ収集が停止していると思われます。
STEP2の手順でパフォーマンスデータ収集を開始して、分析対象日以降に当ステップを実施してください。
分析対象の*MGTCOLをSAVFに保管してご提供ください。(1つのSAVFに複数の*MGTCOLをまとめていただいて構いません)
コマンド例:SAVF作成
CRTSAVF FILE(XXXLIB/PFRDATA)
※ライブラリー/SAVF名は任意です
コマンド例:*MGTCOLをSAVFに保管
SAVOBJ OBJ(*ALL) LIB(QPFRDATA) DEV(*SAVF) OBJTYPE(*MGTCOL) SAVF(XXXLIB/PFRDATA)
コマンド例:*MGTCOLを圧縮してSAVFに保管
SAVOBJ OBJ(*ALL) LIB(QPFRDATA) DEV(*SAVF) OBJTYPE(*MGTCOL) SAVF(XXXLIB/PFRDATA) DTACPR(YYYY)
DTACPRパラメータは*MEDIUM、*HIGH、*ZLIB(V7R4TR7以降)の順に圧縮効率が良くなりますが、バックアップ時間が長くなりバックアップ中のCPU資源消費も高くなります。
(参考)SAVFをPCに転送
IBM i (AS400)上のSAVFは任意の方法で手元のPCに転送してください。
下記にWindows PCでFTPによる転送例を記載します。
Windowsでコマンドプロンプトを開きFTPを開始し、IBM i (AS400)のユーザープロファイルでログインします。
> ftp [IBM iのホスト名 or IPアドレス ]
STEP3で作成したSAVFをXXXLIB/PFRDATAとした場合、以下のコマンドでPCにSAVFを転送できます。
> bin
> cd XXXLIB
> get PFRDATA.SAVF
2)現行システム情報:システム値、システム状況、ソフトウェア一覧
以下のコマンドを実行し、出力されたスプールファイルをテキストでご提供ください。
WRKSYSVAL OUTPUT(*PRINT)
WRKSYSSTS OUTPUT(*PRINT)
DSPSFWRSC OUTPUT(*PRINT)
参考資料
・IBM i (AS400)パフォーマンス管理機能とチューニング2017_0718
・パフォーマンスデータ収集
コメント
0件のコメント
サインインしてコメントを残してください。